幾たび 行く旅

翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都

[Data]
Date: Mar.18.2017
Room: “Yuzunoha” Deluxe King
Booking: Ikyu.com

3月の3連休に京都・嵐山の大堰川左岸に佇む翠嵐さんにお邪魔しました。Starwoodのラグジュアリーコレクションホテルに加盟するこちら、SPG Amexの特典でいつか来てやろうと思っていたら、カテゴリー7に格上げされて特典対象外となってしまいました。
右岸には、船で行くことで有名な星野リゾートの「星のや京都」がありますが、こちらはどのような内容なのでしょうか。ちなみに、この日はお値段が3倍くらい違いました…笑

翠嵐ステイのプレミアムな体験は施設に到着する前から始まります。京都駅からのタクシー送迎か、嵐山の各駅からの人力車送迎が選べるのですが、風情でいえば当然後者です!観光客が押し寄せる連休の嵐山でいささか恥ずかしい気持ちはしますが、思い切って人力車をお願いしてみました。
乗ってみると、意外に視点が高くて、まさに大名のような気分で散策を味わえます。阪急嵐山駅から、少し寄り道をしてお土産物屋が並ぶ通りを流して、翠嵐に向かっていただきました。

ほどなくして玄関に到着です。常に1名のお玄関さんが立っておられます。荷物をお預けしていざ館内へ。

フロントがある本館までの道のりには梅が咲いていました。3月の下旬に差し掛かりますが、この日の京都はまだまだ寒い印象でした。春はすぐそこに~

大堰川(もう少し下ると桂川)に面した場所には、野点てでもするのでしょうか、お茶室風の設えが施されています。特に案内はありませんでしたが、何をするのか気になるところです。



こちらがフロントのある建物です。2面がガラス張りになっており、客室棟との間にあるお庭を望む格好になっています。
チェックインは食事処でウェルカムドリンクを頂きながら済ませましたので、このフロントを利用することはありませんでしたが、旅の相談や食事の手配などは非常にアットホームな雰囲気の中でお願いできそうです。

さらに客室棟の方に案内していただきます。L字型で3階建ての構造になっており、ご覧のような廊下の雰囲気も素敵です。

この日は空室があるということで温泉露天風呂付きの「柚葉」キングタイプにアップグレードしていただけました。星のやさんとの値段の差もそうですが、3連休の土曜日に満室でないというのは、ちょっと大丈夫か?という気もしますが、ありがたい話なので喜んで!
お部屋は1階のL字型を曲がった最奥にある116号室です。

扉を上げるとダウンライトが印象的なモニュメントが設置された玄関。靴を脱いで部屋に上がるスタイルは、京都らしい意匠ですが外資系にしては思い切った要素です。我々にとってはこのほうがくつろげるのでありがたいですね。

手前から客室全体を見渡すと、ご覧のような構成です。手前がベッド、奥に畳の間があり、坪庭を臨むような形になっています。
家具の配置は通常の外資ホテルにあるようなタイプですが、畳の部分がこの施設の特徴的なポイントです。

ベッドから見ると、テレビが壁に取り付けられています。その隣は洗面台やお手洗い。星のや京都はテレビを置かない振り切りっぷりですが、こちらはあくまでもあらゆるニーズに応えられるようなスタンダードタイプ。


ベッドの向かい側にあるこのスペース、下に冷蔵庫やミニバー、茶器類が収められているのですが、ぐるっと回り込めるようになっていてユニークです。急須は南部鉄器が使用されており、日本らしさのエッセンスを取り入れたといったところでしょうか。

ベッドの上には浴衣が。さすがに部屋の外に来ていくのははばかられますが、お部屋の中では日本らしくゆっくりとくつろげます。

ベッドの隣には、集約されたコントロール類と電話機。変に凝らずに、使いやすいスタンダードな内容なのはありがたいかもしれません。

お部屋の窓側半分は畳敷きで、かといって正座しなくてもいいように少し高い座椅子が置かれています。嵐山の静けさの中に佇むこの空間は、少しの緊張感すら漂うように凛としており、海外からの方には特にビシビシくるかもしれませんね。

文箱の中には、毛筆と半紙…ということは流石になくて、館内案内とリモコンが出てきました。私がホテルでよく使うレターセットは残念ながらクローゼットの方にあって、このあたりが利便性よりも重要視するものがあると、もっとビシビシ来るんですけどね…笑


水まわりは、玄関側からトイレ、洗面台、シャワーブース、そして温泉露天風呂という充実したつくりです。ガラスもぴかぴかに磨きあげられていて気持ちがいいですね!



バスアメニティはルメードゥで、加えて翠嵐のオリジナル石鹸も置かれています。歯ブラシなどのアメニティ類は、こちらも和の要素を感じる塗の箱に収められており、統一感があります。

そして翠嵐自慢の温泉露天風呂。ヒノキの浴槽で、温度は自動調節されます。チェックインでお部屋に案内していただいた際に「40度で設定されているので、調整が必要な際はお申し付けください」と案内されますが、できれば手元で調節できるといいですね。寒いしそんなものかな~と思いましたが、ゆっくり浸かるには少し熱かったです。
浴槽からは、仕切りがありますがちらっと庭が見えます。開放感といえるレベルかどうかは微妙ですが、温泉付きのラグジュアリーステイというは大きなバリューになっていますね。

部屋の坪庭はこんな感じです。色味はあまりありませんが、私は詳しくないので…そういうものですかね。3階のお部屋から嵐山の景色が見えるほうが、風情はやはりあるのかもしれません。紅葉の時期なんかは特にいいですね!

チェックインの後、夕方は別棟のカフェでシャンパンなどのウェルカムサービスがあります。結構混み合っておりましたが、大堰川を臨む屋外席なんかもあり、客室より雰囲気のいい場所です。隣席の方々を見ると、赤ワインやジュースなど、いろいろなラインナップがあるようでした。

今回は館内でお食事を頂く機会はありませんでしたので、ご紹介はここまで。
スターウッドという外資系ホテルブランドが温泉旅館に近い施設をやろうとするとどうなるのか…という意味で、興味深い施設でありました。よく言えば和のおもてなしと西洋の快適さの融合、ということになろうかと思いますが、悪く言うと「ビビッ」と来る要素に欠けていて、当たり障りのなさがアダになっているかもしれません。このあたりの感じ方は個人差があるでしょうね。私としては、良くも悪くも向かいの星のや京都のような振り切り方の方が好きかな~という印象でした。
連休がしっかり満室になるためには、何らか注入が必要!? 今後の推移を見守りたいと思います。

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